message-2011/7/17

7月17日 『羊飼いのない羊』 マルコによる福音書6章30~56節

6:30 さて、使徒たちはイエスのもとに集まってきて、自分たちがしたことや教えたことを、みな報告した。
6:31 するとイエスは彼らに言われた、「さあ、あなたがたは、人を避けて寂しい所へ行って、しばらく休むがよい」。それは、出入りする人が多くて、食事をする暇もなかったからである。
6:32 そこで彼らは人を避け、舟に乗って寂しい所へ行った。
6:33 ところが、多くの人々は彼らが出かけて行くのを見、それと気づいて、方々の町々からそこへ、一せいに駆けつけ、彼らより先に着いた。
6:34 イエスは舟から上がって大ぜいの群衆をごらんになり、飼う者のない羊のようなその有様を深くあわれんで、いろいろと教えはじめられた。
6:35 ところが、はや時もおそくなったので、弟子たちはイエスのもとにきて言った、「ここは寂しい所でもあり、もう時もおそくなりました。
6:36 みんなを解散させ、めいめいで何か食べる物を買いに、まわりの部落や村々へ行かせてください」。
6:37 イエスは答えて言われた、「あなたがたの手で食物をやりなさい」。弟子たちは言った、「わたしたちが二百デナリものパンを買ってきて、みんなに食べさせるのですか」。
6:38 するとイエスは言われた。「パンは幾つあるか。見てきなさい」。彼らは確かめてきて、「五つあります。それに魚が二ひき」と言った。
6:39 そこでイエスは、みんなを組々に分けて、青草の上にすわらせるように命じられた。
6:40 人々は、あるいは百人ずつ、あるいは五十人ずつ、列をつくってすわった。
6:41 それから、イエスは五つのパンと二ひきの魚とを手に取り、天を仰いでそれを祝福し、パンをさき、弟子たちにわたして配らせ、また、二ひきの魚もみんなにお分けになった。
6:42 みんなの者は食べて満腹した。
6:43 そこで、パンくずや魚の残りを集めると、十二のかごにいっぱいになった。
6:44 パンを食べた者は男五千人であった。
6:45 それからすぐ、イエスは自分で群衆を解散させておられる間に、しいて弟子たちを舟に乗り込ませ、向こう岸のベツサイダへ先におやりになった。
6:46 そして群衆に別れてから、祈るために山へ退かれた。
6:47 夕方になったとき、舟は海のまん中に出ており、イエスだけが陸地におられた。
6:48 ところが逆風が吹いていたために、弟子たちがこぎ悩んでいるのをごらんになって、夜明けの四時ごろ、海の上を歩いて彼らに近づき、そのそばを通り過ぎようとされた。
6:49 彼らはイエスが海の上を歩いておられるのを見て、幽霊だと思い、大声で叫んだ。
6:50 みんなの者がそれを見て、おじ恐れたからである。しかし、イエスはすぐ彼らに声をかけ、「しっかりするのだ。わたしである。恐れることはない」と言われた。
6:51 そして、彼らの舟に乗り込まれると、風はやんだ。彼らは心の中で、非常に驚いた。
6:52 先のパンのことを悟らず、その心が鈍くなっていたからである。
6:53 彼らは海を渡り、ゲネサレの地に着いて舟をつないだ。
6:54 そして舟からあがると、人々はすぐイエスと知って、
6:55 その地方をあまねく駆けめぐり、イエスがおられると聞けば、どこへでも病人を床にのせて運びはじめた。
6:56 そして、村でも町でも部落でも、イエスがはいって行かれる所では、病人たちをその広場におき、せめてその上着のふさにでも、さわらせてやっていただきたいと、お願いした。そしてさわった者は皆いやされた。

 イエス様はご自分のところに押し寄せてくる大勢の群衆をごらんになって、飼う者のない羊のようなその有様を深くあわれまれました(34節)

 そして、いろいろと教えはじめられました(34節)。また、空腹になった五千人以上の群衆を五つのパンと二匹の魚を祝福して分け与えて、彼らのお腹を満たされました(35~44節)。また、イエス様はお一人で祈るために山に行かれました(45~46節)。また、弟子達だけでガリラヤ湖に舟で漕ぎ出し、湖の真ん中まで行ったところで逆風が吹いてきて、目的地の向こう岸のベッサイダになかなかたどり着くことができずに困っているときに、イエス様は、湖面を歩いて彼らの舟のところまで来られ、舟に乗り込まれて風を止ませました(45~52節)。また、舟が岸についてイエス様が舟からあがられると、イエス様がおられるところならどこででも、人々は多くの病人をイエス様のところに連れて来ました。イエス様は彼らを癒されました(53~56節)。

 このようにイエス様は、ご自身を信じる者たちの羊飼いとなってくださって、私たちに必要なことを教えてくださり、生活(食糧)の必要も満たしてくださり、私たちのためにとりなして祈ってくださり、困ったときには助けてくださり、病も癒してくださる。イエス様に養われている幸いを私たちは感謝しましょう。

 イエス様は、ご自身に養われていない人々を深くあわれまれます。

 イエス様に養われている幸いを知っている私たちは、「主はわたしの牧者であって、わたしには乏しいことがない。」(詩篇23:1)と告白し、イエス様と同じ気持ちで、まだイエス様に養われていない人々のために、羊飼いなるイエス様を伝えていきましょう。ハレルヤ!