message-2012/12/16

2012年12月16日 『使命(ミッション)』 マタイによる福音書1章18~25節

1:18 イエス・キリストの誕生の次第はこうであった。母マリヤはヨセフと婚約していたが、まだ一緒にならない前に、聖霊によって身重になった。
1:19 夫ヨセフは正しい人であったので、彼女のことが公けになることを好まず、ひそかに離縁しようと決心した。
1:20 彼がこのことを思いめぐらしていたとき、主の使が夢に現れて言った、「ダビデの子ヨセフよ、心配しないでマリヤを妻として迎えるがよい。その胎内に宿っているものは聖霊によるのである。
1:21 彼女は男の子を産むであろう。その名をイエスと名づけなさい。彼は、おのれの民をそのもろもろの罪から救う者となるからである」。
1:22 すべてこれらのことが起ったのは、主が預言者によって言われたことの成就するためである。すなわち、
1:23 「見よ、おとめがみごもって男の子を産むであろう。その名はインマヌエルと呼ばれるであろう」。これは、「神われらと共にいます」という意味である。
1:24 ヨセフは眠りからさめた後に、主の使が命じたとおりに、マリヤを妻に迎えた。
1:25 しかし、子が生れるまでは、彼女を知ることはなかった。そして、その子をイエスと名づけた。

 神様の霊である聖霊により救い主を身ごもったマリヤは、ヨセフと婚約関係を結んでいました。ユダヤ人社会の婚約は、法律上の夫婦になることでした。この婚約期間は1年ほどで、この期間が終わってから、婚礼を挙げ、実際の夫婦生活に入ることができました。婚約を解消するには離婚手続きが必要でした。

 婚約者のヨセフにとっては、このことは非常に大きな問題でした。自分の子ではない子をマリヤは身ごもっている…心が引き裂かれるようなつらさを味わいました。彼はとても誠実で思いやりのある男性であったので、このことを公にしないで離婚手続きをとることを決断しました。

 そのような悩みの中にあるヨセフの夢の中に、神様の使いが現れて、マリヤの身に起こった一切のことは聖霊によるのであり、生まれてくる子は救い主である、彼女を妻として迎えなさい、と語られるのを聞いて眠りからさめたヨセフは、マリヤを妻として迎える決心をしました。

 その後のヨセフは、救い主イエス様の母となるマリヤを守り、マリヤと共に救い主誕生のための大きな役割を担っていきました。ヨセフは、神様の使いに命じられたとおりに従いました。このようにヨセフの服従によって神様の救いのご計画は成し遂げられました。

 神様は御心を実行するときに、私たち人間側の従順と協力を求めておられます。

 ある聖書学者は、「人生最大の悲劇は、不服従によって神の御旨の遂行を不可能にし、その祝福を喪失することである」と言っています。

 神様の御思いとご計画は、私たちの思いを遥かに超えて高いものです。人知では計り知ることのできない神様のご計画に基づく使命を与えられたヨセフとマリヤという一組の夫婦の従順と協力によって、救い主の誕生が実現しました。

 私たちも、神様のご計画に基づく使命を受け取って、従順に実行し、神様のご計画を実現していく者になりましょう。ハレルヤ!